先日のカブドットコム証券の夜間取引市場 vol.1の続きです。
私は便利になってよかった、と素直に喜んでばかりもいられないと考えています。
それはなぜか。。。
企業の視点、市場の視点、個人投資家の視点で考えてみましょう。
●企業の視点
今までは取引時間が終了した後の企業の業績発表やニュースに対しての
株価の反応は翌日に現れていました。
例えば、ある企業についての悪い噂がヤフーの掲示板で書かれたとします。
企業の営業時間内であれば、企業側も事実確認をし、記者会見を行うなどの
迅速な対応が可能です。
また、営業時間終了後でも、これまでは翌日の取引開始前までに
なんらかの対応を行うことで、株価への影響を最小限にすることが可能でした。
ところが、夜間取引が始まると、営業時間の終了後であっても
悪い噂に対する対応を迅速に行う必要があります。
事実を確認できない状態が続くと、掲示板を見た個人投資家は
一斉に売りにまわるかもしれません。
その結果、株価急落ということも考えられます。
●市場の視点
先ほどの企業の視点で述べた掲示板での悪い噂などを利用すると、不正に儲けを
狙うことが可能となります。
悪い噂を書き込むことで株価の急落を誘い、安値になったところで買いを入れる。
あるいは、よい噂を書き込むことで株価の急騰を誘い、高値になったところで
売り抜ける、などが考えられます。
もちろん風説の流布となりますので、このような行為は厳禁ですが、
ネット上では噂が噂を呼ぶ、ということがよくあります。
このように市場の信頼性が損なわれると、いずれは淘汰されてしまうでしょう。
●個人投資家の視点
日中の市場が終了した後も夜間取引のために気が抜けません。
特に一日で取引を完結させず、短期で売買を行っているような投資家の方は大変です。
掲示板やニュースを夜間取引の時間外にもチェックしていなければ落ち着かない、
などということになりかねません。
以上のように、懸念点も多い夜間取引市場ですが、まだ開始直後です。
初日の取引は残念ながら盛り上がらなかったようです。
しかし、これからどのように育っていくか、また、そこにチャンスがあるのか、
今後も目が離せません。
